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昭和13/1938
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作詞 西條八十
作曲 竹岡信幸

これから船出だ愉快な航海だ
夢に見たあの上海へ
南支那海度胸で渡る
泣くなチャルメラ夜霧の中で
鳴いて飛ぶのは阿呆鳥
紅い灯りが揺らめく招く
上海憧れの上海

行く手は大陸薔薇色の夜明けだ
若い命の白帆が上る
柳青々揚子江に
太馬路四馬路は夜咲く花だ
可愛い眼も待つ酒も待つ
紅い灯りが揺らめく招く
上海憧れの上海

俺達ゃマドロス荒波稼ぎだ
月の支那海小唄で越える
海の飛び魚渡り鳥
吼えろ荒波心も躍る
夢の港はもう近い
紅い灯りが揺らめく招く
上海憧れの上海
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作詞 佐藤惣之助
作曲 三界稔

落ちたぞ落ちたぞ落としたぞ
ここが目指した広東だ
バイヤス湾からまだ十日
早いと言えど血と砂に
この軍服が裂けとるよ

僕等もやったが海軍の
荒鷲諸君よ有難う
空から敵を叩き付け
僕等を案内してくれた
大胆不敵にゃ驚くよ

畑のバナナを齧りつつ
残敵掃討済ませたら
市民がにこにこ持って来る
広東名物蛇料理
こいつは僕等も苦手です

鉄路も波止場も占領し
日の丸立てて睨んどる
抗日支那の断末魔
蒋介石よどこへ行く
南支は明るい天気です
作詞 紫野為亥知
作曲 長津義司

ああ神速と言うならん
古今の戦史に比類無き
陸海空の協力と
奇覆挺進猛追の
好戦例は現れぬ

武漢攻略余日無く
蒋政権の断末魔
命その夕に迫る時
今根拠地を覆滅し
その補給路を遮断しぬ

バイヤス湾の上陸に
敵の度肝を抜きてより
なお十日もを出でざるに
十月二十一日は
我広東に攻め入りぬ

されど国民思えかし
炎熱飢餓に耐えながら
足らざる弾丸を体もて
夜を日に次げる戦闘に
戦い抜きしつわものを
作詞 南條歌美
作曲 能大八郎

国境線に陽は落ちて
空にまたたく七つ星
今日も戦に疲れたる
身をば露営の仮枕

まどろむ夢は遥々と
寒い国境の空越えて
可愛い坊やの枕辺に
想い一筋飛んで行く

坊やの笑顔しみじみと
夢で眺むる暇も無く
更けて静けき陣営の
闇に轟く銃の音

夢路は破れて応戦の
今ぞ火蓋は切られたり
御陵威輝く軍旗の下
花と散るこそ本望ぞ
作詞 若杉雄三郎
作曲 山田栄一

永い浮世に短い命
男一匹国の為
散ればおいらの本望じゃないか
募る吹雪も懐かしや

泣いてくれるな国境吹雪
男行く道ただ一つ
明日はいずこで果てよとままよ
何で未練があるものか

卑怯未練は男の恥よ
何で惜しかろこの命
打てば響くと言われた体
咲くも花なら散るも花

口にゃ言わねど覚悟は固い
遠い故郷の母様よ
またの浮世で逢うその時は
娑婆の苦労が笑い種
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